猫との触れ合いやコミュニケーションを楽しみたいという気持ちや、ぬいぐるみのようなかわいらしさに魅かれたり、癒しを求めたりするために猫を飼いたいと思う人は大勢います。猫は比較的小型で広々とした飼育スペースを必要としないため、住まいが狭い人でも飼いやすいペットとして人気があります。また、猫は自分でトイレを使ったり、餌の管理も比較的容易であるため飼い主の負担が少ないことも人気の理由です。
一方で、猫を飼うことには猫の健康管理やトイレの清掃、食事や遊びの時間を作ってあげるなど、責任ある飼い主としての役割が伴います。猫は寿命が長く10年以上の付き合いになることもあるため長期的な視野も必要となります。
猫を飼う前の心構えについて
住んでいる住居の確認
マンションやアパートなどの賃貸物件に住んでいる場合は「ペット可」であるかどうかは非常に重要です。わからない場合は大家さんや管理会社に確認をしましょう。ペット可の賃貸物件であっても犬は飼えても猫はNGのケースや、多頭飼いは認められない場合もあります。猫を飼う前にしっかりと確認をしておきましょう。
どうしても面倒がみられなくなった場合の対応
お仕事の都合や飼い主自身が病気になって動けなくなってしまったときなど、どうしても面倒をみることができない状況はいつか発生します。ご家族と一緒に住んでいる場合は問題ありませんが、一人暮らしで猫を飼う場合にはご家族や友人にお世話を頼めるように前もってお願いをしておくと安心です。
飼育費用
当然ですが猫を飼うとさまざまな費用が発生します。猫の食事やトイレ、ワクチンや巨星・不妊手術、病気になった場合の治療費など日常のさまざまな面でお金が必要です。それが10年以上続くわけですから、トータルすると100万円以上のお金が必要になることもあります。ご自身の収入状況を考慮したうえで猫を飼えるのかどうか慎重に判断する必要があります。
運動できるスペース
冒頭で広々とした飼育スペースは必要ないとお伝えはしているものの猫に運動は必須です。一人暮らしの場合、部屋が狭いケースはよくあります。私自身も猫を初めて飼うときは6畳1Kの部屋を借りているときでした。部屋が狭いと運動量が減ってしまう可能性がありますので、しっかりと遊ぶ時間を取ってあげましょう。また、キャットタワーが置けない場合はカラーボックスやラックなどの配置を工夫して上下運動ができる環境を用意しましょう。
ライフイベントによる環境の変化
結婚や転職、転勤など飼い主自身の環境が変化することも事前に考える必要があります。結婚などでほかの誰かと一緒に暮らすようになった場合、その方が猫のことを理解してくれるかどうかも考える必要があります。転職や転勤で引っ越しする場合も、新たに猫を飼える物件を探して最後までお世話をするという覚悟が必要です。自分の都合で猫を不幸にしてしまう可能性が少しでもあるのであれば猫を飼うのは諦めたほうがいいといえます。
猫は人間と異なる生物であるため飼い主が猫の行動を理解するためには生態や習性を学ぶ必要があります。猫を飼う前に、猫の飼育に必要な知識を身につけることが大切です。猫がストレスなく生活できるような環境を整えて誰も不幸にならないよう十分に注意しましょう。